人の自己実現と働きがい向上をサポート。如是我聞 人材の総合コンサルティング&プロデュースを手掛ける、ザ・アール代表取締役奥谷禮子の連載コラムです。

マニフェスト破り

2010/01/04

新人よ、反乱せよ

●父親似
 整形逃亡していた市橋達也が捕まって、テレビでビートたけしさんが「かわいそうな奴だよな」と発言した。それを、ほかの出演者が「被害者もいるのだから、不謹慎な発言」とやんわりたしなめた。たけしさんが言いたかったのは、市橋の父親が医者で、母親が歯科医、そのプレッシャーに負けたということである。
 それは一面の心理ではあるはずで、テレビでは言ってはいけないことなのだろうか。もし精神科医がそう分析しても、それは不謹慎ということになるのだろうか。
 日本にはいま型通りの意見が幅をきかす風潮が強い。それを思考停止社会という人もある(郷原信郎氏)。本当は猥雑な議論のなかから心理が立ち上がってくるのではないだろうか。
 私自身は、整形後の達也が父親に似ているのを見て、彼自身はどういう感慨を持ったのだろうと思った。逃げたかった人間に似せて逃亡する自分とは何者か。

●潮目が変わった
 35歳で「顔の不自由」な女性2人が、複数人の男性をたらし込み、死に至らしめたという。その衝撃たるや、並みの犯罪の比ではない。美人、痩身、若さといった絶対的な価値が崩れたのである。
 何が男どもを惹きつけたのだろうか。それが事こまかに解明されたときには、これまで不遇をかこってきた女性たちに大きな福音となることだろう。これも被害者がいるので、不謹慎な話に違いないが。

●家庭教育の間違い
 麻生元首相のタカビー発言は顰蹙を買ったが、鳩山さんが資産報告書に5億円の記載漏れがあったことに触れて、「恵まれた家庭に育ったから、管理がずさんだった」とう釈明を行った。これはある意味、麻生さん以上にタカビーな発言である。
 鳩山家といえば人も羨む高学歴家系で、総理を輩出するために精魂傾けてきたお家という評判である。
 はしなくも、首相の言葉からは、東大に行かせる教育は受けたが、金に厳しい教育は受けなかった、ということになる。なんと底の浅い家庭教育だったことか。

●保身議員
 民主党の新人議員は政策の勉強より地元選挙区で顔を売るようにと言われているらしい。
 政治家は政策を立てて、法律を作ってなんぼのはずである。田中角栄は1年生のころから議員立法に熱心だったというではないか。
 あるところで新人と顔を合わせたので「反乱を起こしちゃえば」とけしかけたら沈黙したままだった。
 彼らを選んだ住民は、税金返せ、と抗議してはどうか。当選してすぐに自分の保身に走るようなやつを議員に選んだつもりはないと。
 
●ビジット・ジャパン
 雇用問題で一つアイデアがある。観光産業を盛り立てるために、全国の市町村に新たに「観光アドバイザー」を置くのである。すでに「観光課」のあるとことは再教育を施し、足りない人員を補充するのである。
 全国市町村数は1700超というところ、平均10人の配置で1.7万人の雇用である。うまくいけば、その周りにさらに雇用が発生する。
 と、思いついたのは、以前、東京多摩の高尾山がミシュランの三ツ星観光地に選ばれたというニュースを見たからである。われわれにとって平凡に思える所が意外に外国人受けするらしい。では、どこの市町村にも芽があるということになる。
 自分のローカルな良さに気づくうえでも、このアイデア、使えないものだろうか。

●地産品デパート
 高知でゆずドリンクをいただいた。これがおいしいのである。家の障子を張り替えた。富山の蛭谷(びるだん、と読む)和紙で、いわゆる越中和紙の一種である。光の反射が柔らかい。愛媛の超高級タオルで汗を拭いた。肌触りが断然違うのである。
 地方には優れた製品がたくさんある。しかし、それを身近に手に入れるのが難しい。食と装身(服、帽子、靴、ジュエリー)と家財それぞれ1館ずつ、できれば3館が並んで、銀座あたりに一大物産展時ができないものか。ラーメン博物館のような実力入れ替え制を採れば、つねに競争原理が働いて、賑やかな場になるにちがいない。大混雑しそうな予感。

●画餅は画餅
 昨年の流行語大賞は「政権交代」だったそうだまあ順当なところだろう。
 鳩山さんは多事多難で、授賞式に出るような悠長なことはできなかったらしい。
 マニフェストを掲げて政権を取っても、お金が足りなくて実行に移せない。だから、マニフェスト変更だという。世論もそれには寛大らしい。英国でもふつうにあることだという。でも画餅は画餅である。次の選挙でだいぶ割り引かれるのは覚悟しないとならないだろう。そうじゃないと、断然、おかしい。


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