家元の日本は?
2009/03/05
お給料の見直しを
●大統領就任演説
オバマ政権が始動した。歴史的な就任演説にはおよそ200万人が駆けつけたという。評判はプラマイいろいろだが、国民を信頼するというメッセージは強く伝わったことだろう。
未曾有の経済危機をどれだけのスピードで立て直せるか、課題は超難度である。グリーン・ニューディールが売りだが、家元の日本としても負けていられないはず。刺激を受けて日本もチェンジしたいところだが、さて・・・・・・。
●議論のバランス
派遣切りだ内定取り消しだと喧しい。そもそも09年に派遣期間が切れて、大量の失業者が出る可能性がある、と言われていたのである。
企業とすれば業績も先行きも不透明だし、派遣中止を選ぶのは自然なことだったのではないか。内定取り消しにしても、では学生側の不実は問わないのか。3度も4度も面接をして取ったのに逃げられたという話をよく聞く。
何か時流への反対論ばかり言い立てているように思われるかもしれないが、あまりにも議論のバランスを失している気がするので、ひと言いいたくなるのである。
●これも引き締め?
いわゆるゴトー(5と10)日のクルマの量が少ない。新年会も例年より少なかった。飲食店も人が来ない、と嘆いている。
ところが、いるところにはいるのである。たとえば、歌舞伎。新年になって新橋演舞場、歌舞伎座、国立演芸場と立て続けに見たが、ブームと言っていいくらいの人の入りである。
ほかに浅草、京都、大阪と舞台が開かれているわけで、歌舞伎界は人手不足で困っているのではないか。
不況になると、暗いばかりではやっていられないので、遊興に向かう、というのはありうる話である。その際に伝統芸能は、ハズレがない、という安心感があるのかもしれない。
そこにはやはり引き締めの心理が働いている?
●武士は食わねど
立派そうなコートを羽織ったビジネスマンが、コンビにの店頭にあるゴミ入れの缶を漁っているのを見かけて冷っとした気持ちになった。
映画「東京ソナタ」が評判になっているが、会社をリストラになったビジネスマン2人が、その事実を家族に伏せて、毎日浮浪者向けの炊き出しの列に並ぶシーンがある。1人は、わざと携帯の着信が鳴る設定にしておいて、いかにも仕事で忙しいふりをする。
辛い時だとは思う。でも、そういう時こそ、矜恃が必要ではないか。武士は食わねど高楊枝という言葉もある。えっ? これって死語?
●ワークシェアリング
雇用を守る手段としてワークシェアリングを言い出す人がいるが、日本の場合、給料が時間給で割り切れない構図になっている。残業やボーナスで調整されているのである。さらには家族手当、配偶者控除などなど。
そのため、正社員と非正規社員を同列に並べることができない。同一労働、同一賃金という考え方も、日本に即座に導入できないわけはそこにある。
これからは本給にすべて盛り込む方向へと進むのではないか、と思う。その場合に、相対的にお給料が上るのか、下がるのか、それは企業の体力の問題とも絡んでくる話である。
ワークシェアリングが言われながら、この種の議論が出てこないのはなぜなのか。
●社長のCM
どうしてだろう、社長が育毛などのデレビCMに出ると、胡散臭く感じるのは?社長が出ないと信用をアピールできないのか、と逆読みしてしまうからだろうか。
●修行時代
知り合いの娘さんがフラワーアーティストを目指してパリに留学。このたび意欲的な女性社長の会社に就職が決まり、そのお給料が1000フラン、日本円では12万円である。
彼女はそこで経験を積んで、いずれは日本で活躍したいと考えている。だから、その安い給料は修行代と考えている。
私はそういう話を聞くと嬉しくなる。仕事は意欲がまず先である。自分の将来のために今を我慢する―それが若い人にかけてはいないか。
