自立した国 ついお縄についた悪人を
2005/07/01
●観光ブーム
こないだフィレンツェにあるメディチ家の美術館に行ったら長蛇の列で、8時間待ちだという。以前ならすいすい入れたところである。知る人ぞ知るポルトフィーノという小さな港町にも、観光客があふれていて、もう穴場とは呼べなくなった。夏のニューヨーク便も満杯で取るのが難しい。
考えるに、いま、もしかしたら、世界中が観光ブームなのではないだろうか。中国が景気がいいのは分かるが、はてあとは? インド? ブラジル? 韓国?
いま中国から日本への旅行者に制限が多いことが問題になっている。日中に政治的なわだかまりがあることを考えれば、民間レベルの交流をどんどん進めて、日本人および日本の生の様子を知ってもらうことが大事である。
ビジットジャパンというキャンペーンを張るなら、韓流ブームならぬ中流ブームを起こすべきである。
●オーソリティの問題
中国共産党の正統性は、日本軍を打ち負かしたことである。韓国も同じである。政権というのは、オーソリティに基盤を置くもので、普通は選挙の結果がそれを保証するわけだが、小渕首相が急死して森氏が後を継いだとき、有力者が密室で決めたというので、正統性が疑われたことがあった。
あるいは、ブッシュとゴアが戦った米大統領選挙で、フロリダで不正が行われたというので、ブッシュ政権の正統性が疑われたことがあった。
中国共産党や韓国政権が教科書などで抗日、反日を言い続けるのは、極めて当然のことに思う。自分達の正統性を言う以上、避けて通れないからである。
もう1つ、なぜいつまでも反日を言い続けるのか、という意見があるが、日本国内だっていまだに萩と会津は仲が悪い。幕末の頃の遺恨が続いているからだと言う。欧州あたりでも、はるか昔に他国と戦ったことを、まるで昨日のように話す人々がいるという。
中国も韓国も、日本に侵略されたのは、つい最近のことである。あと100年は語り継ぐだろうと予想がつく。
相手にも事情があって、事がおきている。そういう考え方をしないと争いごとは大きくなるばかりである。
●3人の来客
都議選でもまた公明党の強さが証明された。さらにジリ貧の自民党が同党への依存度を高めていくことであろう。
私のところにも神戸から3人の公明党関係者がやってきた。その熱心さには驚き入った。
島田裕巳著『不安を生きる』を読むと、創価学会にはかつて世界青年文化祭というのがあって、若者のエネルギーのはけ口になっていたが、自然消滅し、いまは大イベントと言えば選挙しかなくなった、という。
この祭りのノリに対抗できるものって何か?難題である。
●やれるものならやってみな
85歳森光子がまた3年後に「放浪記」を演じ続けると宣言。「菊田一夫と作ってはきたが、細かいところは全部、自分が作ってきた。だから、誰でもやれるものならやってみなさい」と言った。
この妄執とも言うべきものは、いったいどこから来ているのか。かつて杉村春子も人気作品を独占していたので、文学座からほかの女優が大成しなかったという。
また「夕鶴」の山本安英もそうだった。
恐ろしいものだと思うし、そういうものだとも思う。
役者がこの種のこだわりを無くすと、逆にダメになるのではないか、という気がする。彼らが演技のエネルギーを汲み上げているのは、そういうどろどろした場所であって、決して取り済ましたような場所ではない。
●クールビス
衆院予算委員会でクールビズ姿の政治家さんを見ていると、つい収賄などでお縄についた悪い人を思い出してしまうのはなぜか。
省エネにもいい、冷え性の女性にも優しいということだが、そんなの政府主導でやることかと思う。何でもお上頼りは、もう止めにしようと思う。
クールビズもいいが、TPOを弁えないと、とんでもないことになることを承知しておくべきである。
