人の自己実現と働きがい向上をサポート。如是我聞 人材の総合コンサルティング&プロデュースを手掛ける、ザ・アール代表取締役奥谷禮子の連載コラムです。

甘い汁が吸えればいいじゃないですか 積極的平和づくり

2004/08/01

●ジェンキンス問題
 曽我ひとみさんの夫ジェンキンスさんと子ども2人を日本に連れてくるのに、飛行機のチャーターから含めて、「やりすぎだ」の声があった。ちょうど参院選の最中だったこともあって、政治的に仕組んだものと言われたが、裏目に出たのは確かである。
 外務省がパフォーマンスを考えたとしたら、相当一般大衆からズレた感覚と言わざるをえない。
 派手な花火は瞬間人の視界を占めるが、あとは跡形もなく消え失せる。じわっと心に残る仕事をしてほしいものである。
 
●仁義なき戦い=シルミド
 『キル・ビル』のタランティーノ監督が深作欣司の大ファンだったことは、つとに有名である。その深作の出世作が『仁義なき戦い』で、広島ヤクザの抗争を扱ったものだが、ビデオで再見した。
 深作監督は"群衆劇"を撮りたかったらしく、出演陣には常に顔を前に出せと演出したそうである。部屋一杯に人が集まるシーンでは、みんなが俺が俺がと前に出ようとする。新人は余計にそうしようとする―その熱気があの映画を異常に熱くした。
 先日、触れた韓国映画『シルミド』は男たちの様子が際だって良かったが、『仁義なき戦い』にも同じ思いを持った。エネルギッシュで無鉄砲で、それでいて愛らしい。馬鹿な男ばかりだけど、それもいい。
 おそらく時代がまだ元気だったのだろうと思う(73年封切り、その後、立て続けに続編を撮っている)。そして日本映画もそのときは元気だった。
 
●憲法改正
 多国籍軍参加表明、核保持や武器三原則撤廃を言い出す政治家もいて、小泉政権は戦後でも特記すべき政権ということになる。
 私は平和は口を開けて待つものではなく、軍を派遣しても貢献すべき、という考えに組みする者である。国連合意のうえ、自らの判断で南米やアフリカに出ていく了見があっていいのではないか。
 軍を治安維持で使う、それが国民の合意できる点ではないか。もちろん治安が不安定化すれば、戦闘もありえるが、それは平和を獲得する過程で必要なものと、考える。
 もう世界から経済的なうまみだけを頂戴する姿勢だけではやっていけない。平和は積極的に作り出すものだ、との認識が必要なのではないか。NGOとの連携も真剣に考えるべきときなのではないかと思われる。
 
●他人の金
 毎日新聞の記事検索でNHKと入れると、この2ヶ月で300本以上がヒットしたが、なかに職員が不正を働いたというのが結構、目に付く。
 チーフプロデューサーが外注先から制作費の一部をキックバックさせ4,840万円、ソウル支局でも元支店長が4年の間、月に60~210万円をキックバック、岡山では元放送部長が飲食経費を約90万円着服し、当時の放送局長らが本人に弁償させ、それで同額の備前焼の壺を買い、「不祥事は局員の士気に影響する」から隠したとは驚きである。
 この会社のタガのゆるみ方は尋常ではない。きっとトップが顧客のことを考えていないのだろう。「皆様のNHK」は口だけで、一般大衆は税金のような受信料を払わなくなるだろう。この体質は社会保険庁も似ている。
 要するに、他人の金で組織の運営をすると、腐りやすくなる。人も卑しくなる。内部に組織を鍛え直そうという人がいない。甘い汁が吸えればいいじゃないですか、という程度なのである。
 
●またしても休日について
 かなりバラバラに休日をとるようになってきたとはいえ、正月の連休、そしてこのお盆休みは国民がこぞって休みをとる。ただでさえ国民の休日の多い国である(議員の地元参りを増やすためというのは本当か)。
 前にもこの問題については書いたが、お盆を前に社員の何人かが嘆いたのである。「お盆休みなんてない方がいい。仕事が片づけられない」
 なんと仕事熱心な社員かと思う方もおられるかもしれないが、やはり休みは個人個人でとりましょう、それもまとめて、と私は言いたい。ついでながら恒例の渋滞放送も止めたらどうか。


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