パリのめぐり逢い 議事録からの削除
2003/07/01
●愛国心
今高校生に聞くと日本がある程度、軍備を進めることに違和感がないようである(さすがに核武装までは考えていない)。私たちの学生時代と隔世の感がある。中教審は教育基本法改正で「愛国心」発揚を唱えている。よほど国民が信じられないと見える。高校生でさえ軍備増強を言うのに。
●オーガニック農業
米カリフォルニア州オレンジカウンティで3代にわたって有機栽培農法を開発している会社を見てきた。70年前に創業者が中国で牛が元気なのを見て、なぜかと考えた。どうも田圃の雑草に秘密があるらしいと気づいて有機栽培の研究を始めたという。彼らはアルファルファという植物を育てている。それが土壌改良の材料になるという。アメリカには方や資本主義の権化のウォール街があり、方や対極のような手間暇かける農業がある。その落差にくらくらとめまいがした視察だった。
●もの忘れ
最近、もの忘れが激しい。以前はこんなことは無かったのにと思う。気に入っていたイヤリングを続けて2つ無くしたのには、特に気落ちがした。最初は、ティッシュに包んであったものを、何の魔がさしたのか捨ててしまった。悔しいので同じのを作ってもらったところ、今度はゴルフ場で無くしてしまった。加齢と記憶力減退は争えない。
●政治家の質
私は厚労省の中央労働審議会と、総合規制改革会議にも属している。法律を作るところと、政策を作るところの両方にいる。ある民主党の議員が国会の委員会で、それはおかしい、自分の会社の利益誘導をするために委員になっているのではないか、と言い出した。これは根拠のない言いがかりである。なぜなら私が希望して委員になったわけではない。政府が決めたことである。直接、議員に会って抗議したところ、誠に申し訳ないと、自ら調査不足を認めた格好になった。
私は政府委員の仕事は究極のボランティアだと思っている。当然、私利私欲は捨てている。それを実に卑劣な理由で曲解されたのが堪らない。その議員には議事録からの削除あるいは訂正を求めて帰ってきた。ほんの思いつきのような理由で人を貶める。それも国会議員がやるのである。これは許しがたいことである。いまだに腹の虫がおさまらない。それと、今頃どうしてこんな質問をしたのか分からない。もう2年以上も委員をやっているというのに。
●パリジャンと
カンヌ映画祭に行ってきた。町全体が華やかさで沸き立っているが、テイストはあくまで大人の世界である。映画関係者のパーティを始め、雰囲気抜群の山上のレストラン、石畳の道、夢のような3日間だった。映画祭で話題の『スイミングプール』を撮った若き監督と食事をしたが、彼は年増好みで、前作『8人の女』はカトリーヌ・ドヌーブなど熟女だらけだった。
ふとしたことで23歳のパリジャンと知り合った。その後、『パリのめぐり逢い』のようなイメージを抱いて、パリで再会した。昼食のあと私の希望でエッフェル塔に昇った。20回近くもパリに来ているのにまだ未経験だったからだ。眼下にパリを見て、美しさに息を飲んだ。それにしても、若いパリジャンのエスコートぶりがいかにもあか抜けていた。
●またか!?
麻生太郎氏の発言は皆さんもご存じのことと思う。「創氏改名は朝鮮人が望んだこと」「ハングルは日本が教えた」――またですか。ソウル大の学生から討論会の誘いがあったというが、「後世史家の判断に待ちたい」などと気取っていないで、ぜひ向こうで丁々発止やってほしいものである。
