人の自己実現と働きがい向上をサポート。如是我聞 人材の総合コンサルティング&プロデュースを手掛ける、ザ・アール代表取締役奥谷禮子の連載コラムです。

ちょっと前まで変人だった 健さんへのオマージュ

2001/07/01

●オーラが見える
 小泉さんが劇場に現れたときのどよめきがすごかったらしい。地からうなりがわき上がってくるようだったと、その場に居合わせた人が言った。ちょっと前までただの変人だった人が、もうオーラを放っている。政治家、芸能人、スポーツ選手、今を時めく人は異様な光を放つ。田中真紀子さんもすごい人気だ。ただ、テレビに映る官僚のあしらい方など、どうもいただけない。北京での会談後「ぜんぶ英語でやりました」と言ったのにも笑ってしまった。私は皆さんの期待に答えましたよ、というわけである。さて、この2人のオーラ、いつまで輝き続けるものか。大衆は飽きっぽい。かつての角栄人気、細川人気、土井さん人気、うたかたのように消えた。実のある政治を期待するしかない、という愛想のない結論である。
 
●健さんよ、永遠に
 高倉健主演の「ホタル」を見た。若い頃から健さんを見続けて、とうとうここまで来た、という感慨のある映画だった。健さんはもう70歳。映画を撮っていていまだに鳥肌の立つことがあると言う。なんと幸せな役者稼業であることか。正式に演技を習ったわけではないので、いつも1回限りのことしかできないと言う。不器用な人こそ精進を続け、長持ちするという典型の人ではないだろうか。夫婦の愛がいい。もたれ合わず、どちらの所有でもなく、人間同士として対等で。周りの人物も純で素朴な人ばかりである。健さんが朝鮮歌謡の「アリラン」を歌ったり、最後には「おはらはー」と歌う。健さんが映画の中で歌うなんてことがあっただろうか。
 もしかしたらこれが最後の映画かもしれないと思いながら見たので、よけいに胸に迫ってきた。
 
●渋谷円山町
 旧聞に属するが、東電OLの事件のあと、友人と現場まで見に行ったことがあった。渋谷円山町界隈、彼女の立ち寄ったコンビニなどにも顔を出した。最近、佐野真一さんの本の影響もあるのか、私たちと似たようなことをする人たちがいるそうである。何か彼女の逃げ場のなさ(会社でも家でも)を、みんなが共有している時代である。男性にはいろんな吐け口が用意されている。社会はそれに寛容である。女性にお鉢が回るのは、かなり先のことかもしれない。
 
●小学生惨殺に思う
 小学校で子どもが殺された事件で、精神障害者の保安処分が論じられるようになった。たしか30年以上も前にも、同じ論議がされたことがあったと聞く。それから何が変わって、何が変わらなかったのか。私は詳らかにしないが、精神病院の数が少ないとか、そもそも精神病院の人員が足りないとか、保健所や警察など地域で連携がとれていない、などの問題があるようである。治療といっても、永遠に留め置くことはできない。自傷他害タイプであれば、保健所、担当医、警察などの連携で、再犯を防ぐ体制が必要なのではないか。家族に暴力が向かうケースが多いとも言う。入退院を繰り返すうちに、取り返しがつかなくなってしまう。まずそういうところから改善をするのが筋と言うものではないのか。
 
●昔の名前で出ています
 大橋巨泉が今度の参議院選に出るという。野坂昭如、青島幸男もだという。やっと政治が新しく見え始めたのに、古い顔ぶれが揃ったものだ。ほかのタレント候補も見飽きた顔だ。参議院無用論の声はますます高くなる。安易な再就職の場にしているとしか思えない。


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