エルメスとユニクロ いずれ選挙速報も見なくなる
2001/05/01
●コミュニケーションの変化
女性の友達と集まると、話に花が咲くのは、ダイエット、健康、旅行、蓄財法、趣味、ペットの犬猫のことで、夫や子供の話は皆目出てこない。せっかく女同士が集まって浮き世離れした気分になりたいのに、夫や子供の話題では現実的に過ぎるということであろう。それと、以前の女友達といえば、四六時中いっしょにいるような関係が多かったが、最近はそれぞれの接点で気軽に付き合うことが多くなった。これもやはり女が成熟した一つの証拠だろうと思う。
●おしゃれな空間
最近、美術館や博物館や劇場などに、以前とは違う客層を見ることが多くなった。このあいだも東武美術館のロートレックを見に行くと、その客層の人たちがたくさんいた。年輩のご婦人か、ご夫婦である。鑑賞で疲れるのであろう、部屋にしつらえてある椅子は、その人たちでいっぱいだ。以前は絵を見るにも芝居を楽しむにも、ある程度、着るものに気をつかったものだが、彼らはいたって普段着である。観劇でも展覧会でも、その場の雰囲気と観客が醸し出す相乗効果が大切なはずだ。日本のお年寄りよ、もっとグレードアップした文化の遊び方をしようではないか。お金は有効に使ってこそ生きてくるのでは?
●政治から遠くへ
私は学生運動華やかりし頃に大学生活を送ったが、ずっとノンポリであった。ただ、根は政治好きで、選挙速報は中学生の頃から深夜まで囓りつくように見ていたし、NHKの日曜政治討論や民放の時事放談なども欠かさず見ていた。何と古風な子供だったろうかと思う。何が面白かったのかと考えてみても、具体的に浮かんでこない。ただ、私らの日常の関心事と違うこと(たとえば安保問題など)を、侃々諤々とやり合う人々がいる、それはすごいことだ、という感覚は持っていた。その政治好きの私も、選挙速報以外は同種の番組を見なくなった。政治がつまらないからである。ところが、小泉氏の予備選圧勝、首相就任で、にわかに政治ごころが動いた。それで組閣を注視した。マスコミは橋本派潰しだと好意的だが、これがこれから革命をやろうというメンバーかと、小さな溜め息をついたのは私だけだろうか。
●デフレ観察
ユニクロの宣伝を見ると、ユーミンなどを起用して、へぇーっと思わせるところがある。「へぇーっ」の中身を言うと、安かろう悪かろうではないんだ、と視覚的に納得できるということである。話題になった格安フリースは、以前ならその何倍もするものだと雑誌で読んだことがある。エルメスやグッチを買う人が、ユニクロも買う。用途別に物を使い分けている。それっておしゃれじゃないかと思う。デフレ悪玉論が盛んだが、デフレ経済でいろいろ新しい現象が生まれていることも見逃さずにいたいものである。
●ひと本の梅
もう桜はだいぶ北に上がったころだが、私は桜のように集団で咲いて美しい花よりも、梅のようにひと本凛と咲く花の方が好きである。春が来るたびにそう思う。子どもの頃、家には季節ごとに異なった花が咲いて、姿と匂いで家人を楽しませてくれた。東京に来て、めっきりその習慣から遠ざかってしまったが、凄惨な少年事件のニュースを聞くたびに、彼らに自然と親しむ環境さえあったらな、と思うことが多い。春にこぶし、紅梅白梅、花みずき、夏にさるすべり、秋に金木犀、冬に椿、・・・・・・庭に咲いた花を思い出すと、自然と心がなごんでくる。
●専業主婦死滅論
専業主婦死滅論が出ているが、私も時間の問題と思う。いままでパラサイトしていた相手の雇用環境が不安定になり、社会制度も変わる。よって自立しか道はない。言ってみれば、専業主婦は高度成長の申し子で、パイが拡大しないのであれば、先が見えている話である。一度引きこもると外にはなかなか出にくい。そのために専業主婦から社会人への移行をスムーズにさせる受け皿が必要だ。
