人の自己実現と働きがい向上をサポート。如是我聞 人材の総合コンサルティング&プロデュースを手掛ける、ザ・アール代表取締役奥谷禮子の連載コラムです。

私は本気で憂えている 科学的

2001/01/01

●世紀末大ニュース
 とうとう新世紀へ突入である。私の世紀末3大ニュースは、
  1 ヒラリー上院当選
  2 オランダ売春合法化
  3 フランス・パック法通過
 である。ヒラリーの粘り強さは驚嘆に値する。もしかして彼女を動かすものは、最高位への意志だけではないのか。女もここまで強くなれる。売春合法化は売春婦(夫)を労働者として認め、社会保障などの対象とする。抑圧して無くならないなら必要悪として認めてしまうというのも、一つの考え方である。もちろん課税対象である。パック法はカップルであれば、夫婦としてみなすというもので、同性愛者もその範疇に入る。既成観念も従来の倫理観も、いずれは崩れ去る。そういう予兆のトピック3点である。
 
●名前で呼んでください
 老後のことを考えると、私のような理屈張った人間は、老人ホームで浮き上がってしまうだろうし、私自身、趣味も違えば趣向も違うような人々と一緒に暮らすと考えただけで気が滅入る。年配者というだけで一つ所に押し込められるのは嫌だ。年老いてもふつうでいたい、それが私の願いである。「ねえおばあちゃん」などと一般名詞で呼ばれたくない。
 
●いじめ撲滅作戦
 子が仲間のいじめに遭う。その子が母親に拳を振り上げる。別の母親がご近所やPTAのあいだでいじめられる。その母が子を邪魔者にする。夫が社内いじめを繰り返される。その夫が妻に暴力を振るう。日本はどこへいってもいじめ地獄だ。こういう閉塞的な社会をどうやって壊していくのか。考えられるのは、個性を認め合う風土ができれば、いじめは無くなるだろうということである。その時忘れてならないのは、″平凡″も個性だということである。
 
●科学的?
 縄文前期の石器が一人の男の擬装だったことがバレて大騒ぎになったが、科学的とは何かということを考えさせられた事件だった。次々と歴史を塗り替える「神の手」をもった男――ふつうは眉に唾の話だが、考古学界では通用する話らしい。疑わず、疑っても検証せず、権威に屈服する姿はおよそ科学的ではない。私は反省をこめて言うのだが、かつてフジモリ元ペルー大統領を評価した。人質解放後すぐ同国で行われた世論調査で意外なほど不人気だったのに、である。これはやはり科学的な態度ではなかった。
 
●新2千円札に愛を
 このあいだコンビニで見慣れぬ札のおつりをもらったので、間違って外貨でも渡されたのかと見てみたら、間違いなく日銀兌換券、2千円札だった。あまりの不人気で、日銀が特例で個人向け両替を始めたそうだ。何かの本で読んだが、かつての日中戦争はお金の戦争でもあったという。毛沢東軍のお金と日本の軍票の争いである。結局は中国民衆は毛沢東のお金を支持したため、日本軍は資材調達などでひどく苦労をすることになったという。今度の新札は国民の支持が薄い。このままでは使われずじまいに終わりそう。そこで提案なのだが、5千円の買い物をして、そのうち2千円をこの札で払えば、その分は消費税免除とするのである。苦肉の策だが、日銀の信用失墜よりマシではないか、と私は本気で憂えている・・・・・・。
 
●規制緩和
 暴力団組長の娘の結婚式に出席したり、借金問題でゴタゴタがあったり、旦那が覚醒剤でつかまっても、NHK紅白歌合戦に出演できるようになった。かつて暴力団問題で美空ひばりや北島三郎が辞退させられたことがあった。これも規制緩和と言うのであろうか。いつも議論になるが、芸能者に健全さや道徳規範を求め続けてどうするのだろう。かつて北島がらみで特別審査員を降りた蜷川幸雄氏がそう主張したように。


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